2011年08月10日
ジュゴンの海の危機
さぁ、今も豊かな生態系に生きるジュゴンの海に戻ってきました。
何と美しい景観でしょう・・・名護市民、沖縄県民の誇りです。
かつては琉球諸島のどこにでも見られジュゴンは、今はこの海域を中心に
ほんの数頭しか確認されていません。ジュゴンが生きて行ける環境がどの
ようなものかは、この美しい景観を見れば・・・それが全てです。
ここには餌場と休息の場、繁殖の場、台風時の避難の場所など、彼らが生
きてゆくことができる全てが揃っています。すでに、より安全と思われた
北部の海岸の現状も確認して来ました。
さて、今この環境が「防災事業」の名の元に改変されようとしています。
効果があるのか疑問の多い公共事業によって、基地問題の影で進められる
『沖縄のジュゴンの絶滅』の危機。
ジュゴンの伝承は私たちに伝えます。
東北の大震災の中でも、土地に伝わる多くの伝承はたくさんの人々の生命
を救いました。
今、沖縄にジュゴンが生きているという現実をしっかりと見極め、その意
味を問うことなく、このままジュゴンの海を改変し、結果、ジュゴンが姿
を消した時・・・遠い声がニライカナイの果てから聴こえて来るでしょう。
「サイをやれ、サイをやれ」その時、その言葉の意味を理解できる人々が
どれだけいるのでしょう?
Posted by 北限のジュゴン調査チーム・ザン at 23:05│Comments(0)