2017年07月24日
2017年 ジュゴン食性調査
今年も北限のジュゴン調査チーム・ザン主催のジュゴン食性調査を行ないました。
まず調査を始める前に初心者のための講習会を実施。
ジュゴンの食べ物である海草の同定方法を学習しました。
海草は全部で7種類。しっかり頭に入ったかな?
陸上で同定が出来るようになったところで、実際に海の中でトレーニング・・・っと思ったのですが、
海底には赤土が!
先月6月の降雨量は平年の2倍を越え、海草藻場は赤土の流入で酷い状態になっていました。
当日は大潮だったため、その後時間と共に潮が引き、歩いてジュゴンの食み跡を観察しました。
さて調査の本番。
まずはベテランさんからアドバイスを受けながら、データを記録しました。
今年は海水温が低く、調査を始めた7月初旬は水温が24℃を下回る日も有りました。
海草を見ながら海底を調べていると、ティラジャー(マガキガイ)がとても多いことに気が付きました。
こちらは毎年糸満から助っ人として来てくれる60代後半の海人さんですが、
測線を引かせたらピカイチで、毎年非常に助かっております。(深謝)
今年は梅雨の後半雨が多かったと書きましたが、赤土の流入以外にも写真のような影響もありました。これは海草に付着した珪藻です。大雨で真水の流入が多く、また梅雨明け後も真水は湧水となってしみ出し、結果このように陸に近い場所では、藻場は珪藻で覆い尽くされ、被度判定の大きな障害となりました。
これはジュゴンが好むと言われているウミヒルモのなかまのオオウミヒルモ。
葉の長さがなんと35mmもありました。
そしてその近くには、
10mをゆうに超える立派な食み跡が!
今年は同じ調査方法を採用した過去5年間で、食み跡面積が2番目に多い結果となりました。
赤土の堆積の問題もありますが、とりあえずジュゴンが元気そうで、ほっとしました。
Posted by 北限のジュゴン調査チーム・ザン at 22:24│Comments(0)