2010年07月09日
バリアフリー

を楽しめる「バリアフリー」化、そのために渚はコンクリートで固められた。
人間たちの「平等」や「欲望」のためにどれだけ多くの生き物たちの棲み処
が失われたか・・・。
誰もが楽しめる娯楽場と化した渚の姿は、人と自然、海と人との出会いの場
としての尊厳を失い、海辺の住民であるウミネコの代わりに人間の生活(ゴミ)
に依存した黒いカラスの群れる「顔のない海」でしかない。
かつて日本の各地にそれぞれの顔を持ったかけがえのない入り江や漁村があり、
その景観は多様性に溢れ、生物多様性の宝庫であった。
海も山も森も川も固有の顔をなくし、そこに棲む人も生き物も名前を失って漂
白された風景の中に漂って行く。
これが今の日本の現実、水平線を失った私の故郷「横浜」の姿。
泡瀬干潟を埋め立てたいと言う沖縄市民がこんな「横浜」がうらやましいと話
す。私はただただ言葉を失う。
Posted by 北限のジュゴン調査チーム・ザン at 12:21│Comments(0)