2010年02月13日
ポーチの悲しみ
辺野古のコンパニオン・アニマルのポーチの元の飼い主の辺野古の海人、
義元のおじぃが急逝した。体調の衰えで使役犬の血を引いたハスキーの雑種で
ある大型犬の散歩が難儀になって、テントのなっちゃんに委ねた事情は聞いて
いたが、前日までポーチに会いに来ていたという。
2004年から始まった辺野古海上のヤグラの座り込みでは、防衛施設局の警戒船
を巧みに操りながら、私を見つけると「ヤマトにけえれ!」と恐ろしい声で恫
喝したが、陸上では動物好きなやさしい人だった。ボロボロに老いぼれた初代
ポーチをいたわりながら散歩させる姿を見かけ、それが縁で犬談義に花が咲き、
年を越す頃にはヤグラに私を認めると警戒船の上から手を振りながらやって来
て世間話をするようになった。彼によると「ぽち」ではなく「あめりかー式の
ポーチ」であるそうな・・・「まっすぐな人だった。」と残されたおばぁは奄美
からたった一人で辺野古にやってきた海人を愛惜しむ、ポーチも静かに見送っ
たという。ポーチは誰よりもその悲しみを知っていたのだろう。
さようなら、義元のおじぃ。また一人、辺野古の友人が旅立った。
Posted by 北限のジュゴン調査チーム・ザン at 22:47│Comments(0)