トゲウミヒルモ

北限のジュゴン調査チーム・ザン

2015年05月11日 07:09

今回の深場に生えていたトゲウミヒルモは、浅場に生えるウミヒルモ・オオウミヒルモとは少し違います。

ウミヒルモより縦に長く、表面がざらざらしています。

日本海草図譜によると、トゲウミヒルモの生態は
・水深15〜18mの珊瑚砂の海底にはえる。
・沖縄では2〜3月に植物体が現れ、5〜7月に開花結実し、9〜11に枯れるという。
・オーストラリアと大西洋西部でもこのような一年生のものが観察されているが、
 ほかの地域では多年生であるらしい。
とあります。

19m,20mほどの水深にあり、冬場は見られないことも、特徴にあっています。



少し拡大すると
葉の根元からのびている雌しべ・雄しべが見られます。
2の裏返った形に曲がってしまっているのが、雌しべで3本くっついています。
その下のまゆ型のが、雄しべです。



別の葉の表面を拡大した写真です。
トゲの名前の由来になっている突起がみられます。
ただ葉っぱの大きさが1~2cmなので、水中ではこの突起までは見えません。
葉の形で判断しています。




食み跡のないところではこんな感じで、トゲウミヒルモは生えています。


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