2012年12月13日
アセス有識者最終報告>リスク評価を問う

普天間飛行場代替施設建設に係る環境影響評価に関する有識者研究会 最終報告
http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/futenma/houkoku/saisyuu.html
が12月11日に森本防衛大臣に提出されました。
10年以上前に水産庁の官僚が「50頭以下では『保護・増殖』は無理でしょう。」
と言い、それから国は積極的な保全措置は講じないまま、今回のアセス調査で確
認された最小個体群3頭をもって「野生絶滅状態に近い」として、埋め立てに
よる生息環境への負荷を他の条件との差、1%程度と過小評価するが、この統計
数字のまやかしにだまされてはならない。
現在、3頭のジュゴン個体群がかろうじて命をつないでいる餌場は、ことごと
く漁港や護岸の建設による環境悪化の要因は増えこそすれ、負荷が減る望みはな
い。そのような事態の中で、最大の餌場における環境かく乱が及ぼすジュゴン個
体群への影響は計り知れない。
見張りを立てるとか警戒などの「事業者の実行可能な限りの保全措置」がどうし
て『積極的な保全策』と言えるのか?
百歩譲ってこのPVA(リスク評価)が有用だと言うなら、国はただちに沖縄
ジュゴン個体群の重要生息地を最重点保全域として0,1%の環境負荷も与えては
ならない厳しい措置を講ずるべきだ。
当初から沖縄のジュゴンの調査、研究に尽力されて来た粕谷俊雄氏は常々
「例え最後の1頭になっても沖縄のジュゴンを『保護しない』理由はない」と
保護に係る姿勢を明確に示されている。
Posted by 北限のジュゴン調査チーム・ザン at 00:44│Comments(0)